校長挨拶

校長 吉野内 浩志

 

愛媛県立今治工業高等学校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

昭和17年の創立以来、歴史を刻み、地域や産業界を支える卒業生を数多く輩出してまいりました本校は、今年度、『創立80周年プラス ONE』を迎え、新たな一歩を踏み出す伝統ある工業高校です。現在、「機械造船科」「電気科」「情報技術科」「環境化学科」「繊維デザイン科」の五つの魅力的で特色ある学科を有しております。

本校では、「真理の探究」「勤労の尊重」「責任の完遂」を校訓とし、【「ものづくりから人づくりへ」-いい汗をかこう-】という目標の下、教育活動を行っております。生徒一人一人が、のバランスのとれた人間として成長できることを目指し、教職員と生徒が一丸となって、充実した教育活動を積み重ね、未来の地域や産業界を支えることができる「専門的職業人」の育成に、日々、邁進しております。

ホームページでは、学習状況、工業教育の取組、学校行事、部活動などについて広く情報を発信していきます。また、「校長室より」でも、思いや取組などを少しずつ掲載させていただきますので、ご覧いただければ幸甚でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

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卒業証書授与式・式辞

2024年3月4日 17時48分

卒業生の皆さん、卒業おめでとう。

皆さんの三年間の努力に、心からの拍手を送り、お祝いを申し上げます。

また、この日を待ち望んでこられました保護者の皆様に衷心よりお喜びを申し上げます。

さて、皆さんが今治工業で過ごした高校生活を振り返ると、様々な経験や思い出が心に刻まれていると思います。皆さんは、3年余りに及ぶ新型コロナウイルス感染症の影響を受けながら、中学校・高校の生活を過ごすことになりました。最後の1年は、制約を受けてきた教育活動や学校行事、部活動の大会等が、ほぼフルバージョンで行うことができました。これまで、冷静に状況を把握しながら、今やるべきことを理解し、辛いことにも耐え、乗り越えてきた皆さんの経験は、今後の人生の糧となり、必ず役立つことと信じています。今、輝かしい未来に胸を躍らせ、卒業という次の舞台へのスタートに立つ皆さんに心からのエールを送ります。

現在、世の中はIOT、人工知能AI、ロボットなどを活用した便利で快適な新たな段階であるsociety(ソサエティ)5.0の社会に向かっています。技術革新は、凄まじいスピードで進み、予測できない社会や未来となるといわれています。 ある研究でも2030年頃には、現在日本の労働人口の約半分の仕事が、AIやロボットにとって変わられ、2045年には、人間を上回る知性が誕生するという仮説に基づいた「シンギュラリティ(技術的特異点)」をむかえるとも言われています。

AIは、単純作業や大量のデータ処理などをスピーディーにミスなくこなすことができ、高精度のデータ分析や将来予測が可能になります。それによって、生活がより便利になり、業務効率化や生産性向上につながります。一方で新しいものを生み出す創造や、人の気持ちを汲み取ったりすることは苦手分野であり、これらは、人間だからこそ身につけられるスキルだと思います。将来も人間が中心にいる社会であるために、「未来を作り出す力」、「未知の社会を生き抜く力」を身に付けていきましょう。

今工の校歌は「磨かん技術(わざ)は永久(とこしえ)に国の礎(いしずえ)築くこそ今工吾等の誇なれ」と結ばれています。みなさんが選んだ仕事やそれを支える技術(わざ)は「人に優しく」「人を幸せにする」ためのものであることは不変であり、変化し続ける社会においても永久に基盤となる「思い」です。自然災害、少子化、地球環境といった諸課題に向き合い、それらをテクノロジーを持って解決し、豊かな社会と人間の幸せを実現する一人となってほしいと思います。そして、未来を作り出し、未知の社会を生き抜いていきましょう。皆さんが、人間にとっての幸せを追求し、社会を豊かにする人材となり、活躍されることを期待しています。

最後に、今工で学び、成長したことに、誇りと自信を持ち、感謝の気持ちを忘れず、いつも笑顔で前に進んでいける皆さんは、私たち今工ファミリーの誇りです。皆さんの輝かしい人生を応援しています。