寒苦鳥の窓 その⑰【豊かな心 ―盲亀浮木(もうきふぼく)―】
2021年9月6日 15時39分 今日もアクセスいただきまして、ありがとうございます。
第22回高校生国際美術展美術の部において、本校の生徒二人が奨励賞を受賞しました。どちらも力作で素晴らしい絵です。有り難いことです。
今日は、そのうちの一つの絵のタイトル「盲亀浮木」について書かせていただきます。「盲亀浮木」とは、御存知かもしれませんが、大海中に棲む目の見えなくなった老海亀が百年に一度水面に浮きあがってきたときに、大海に漂っている穴の空いた流木に、偶然首を突っ込むという、お釈迦さまがお話になられたたとえ話です。このようなことは、ほとんど不可能で、ありえないことかもしれません。しかしながら、全くないとは言い切れないのではないでしょうか。
ところで、一時よく、新型コロナウイルス感染症により「失われた日常」ということが言われていましたが、あたりまえであることの有り難さを、実感している毎日です。そう考えますと、私たちの何気ない日常における、人との出会い、目の前の出来事、そしていまここに在ることは、きわめて難しいことかもしれません。そうであるなら、いろいろな出会いには、選り好みしたい気持ちも湧いてきますが、何かしらの意味があって、感謝の念を持って向き合わないといけないのかもしれません。
どのような絵であったかの説明はいたしませんが、50代で覚えたこの言葉を、10代の今工ファミリーが理解し、それをきちんと表現していることに、「参りました」です。
ではでは、今週も、明るく楽しく美しく!!