寒苦鳥の窓 その㉘【雨滴声(うてきせい)】

2021年11月22日 19時20分
今工点描

 今日もアクセスいただきまして、ありがとうございます。

 今日は、久しぶりの雨で、草木にとっては、恵みの雨になったのではないかと思っています。
 さて、今朝、池の魚に餌をやりながら、雨音に「雨滴声」という言葉を思い出し、この原稿を書いている机の熊谷守一さんの「雨滴」(絵ハガキ)が目に留まりましたので、御縁を感じ「雨滴声」についてほんの一部ですがご紹介したいと思います。
 山田無文老師のお言葉に、「(省略)雨垂れの音と、聞いておる我とは別物ではない。聞く我と聞かれる雨垂れとは二つではない。我が聞くから雨垂れが鳴り、雨垂れが鳴るから我が聞くのである。雨垂れと我とは二つではない。不二である。(省略)」とありました。
 禅の公安というのは、本当に?????ですが、一日軒先の雨だれの音を耳にしながら、何かしら聞いている自分、見ている自分を有り難く感じ、今日からこたつのうたた寝を止めようと思いました。

 白は白黄は黄のままに野の小菊とりかえられぬ尊さを咲く(田中木叉(もくしゃ))

 ではでは、今週も、明るく楽しく美しく!!(本当に寒苦鳥になってしまいました)